イエスさまは弟子たちと共に旅を続け、遂に目的地であるエルサレムに到着されました。イエスさまが子ロバに乗ってエルサレムに入城されたその日は日曜日で、大勢の人たちが棕櫚の葉を振って、イエスさまを出迎えたことから、『棕櫚(しゅろ)の主日』と呼ばれています。
『受難週』は、その『棕櫚の主日』から『イースター(復活節)』の前日の土曜日(2023年は4月2日〜4月8日)までの1週間を指します。イエスさまのエルサレム入城から十字架におかかりになりお墓に安置されるまでの一連の出来事は、この『受難週』に起こったことなのです。
宗派や教会によって『受難週』の呼称は異なりますが、クリスチャンにとって、イエスさまのなさってくださったことを想起して過ごす大切な1週間であることに違いはありません。
私たちの教会では、『棕櫚の主日』の翌日の月曜日から水曜日までの早朝、早天祈祷会を行います。私たちの罪のために苦しみをお引き受けくださったイエスさまの愛に感謝しながら、共に『受難週』を歩んでいただけたらと願っています。
『棕櫚の主日』から4日後の木曜日が、最後の晩餐のまさに当日であり、食事の際に、イエスさまが弟子たちの足を洗われたことから 『洗足木曜日』と呼ばれています。私たちの教会では、祈祷会と聖餐式を執り行っているのですが、実際にその日、司式者が足を洗う教会もあるようです。
その翌日の金曜日が、イエスさまが十字架にかかられた日であり、『受苦日』とも『聖金曜日』とも称され、イエスさまのお苦しみに想いを馳せるのです。
そして、私たちはその後の『イースター(復活節)』を待ち望みます。
(画像は『ピラトの前のキリスト』ティントレット)