アマツマシミズ
- カテゴリー:牧師室より
ある日の礼拝後に、青年から「あまつましみず」ってどういう意味ですか?
と尋ねられた。
その日の礼拝で歌われた讃美歌の一節。
「アマツ」「マシミズ」で、
「アマツ」は「天の」とか「天からの」の意味。
モンハンのモンスターに「アマツマガツチ」ってのがいるけれど、
その「アマツ」と同じ。
「マシミズ」は「真の清い水」の意味。
ヨハネにある、イエスさまとサマリアの女の会話がモチーフ、と説明。
「ああ、そうなんだ」との返事の後に
「マシミズ」って「増し」「水」だと思っていた、と。
なるほど、音だけ聞けば、そう変換できるよな、と思いつつ、
意味を分からずに讃美歌を歌うのは難しいよなあ、と実感。
讃美歌の歌詞が難しいことに対して、
歌詞が分からなければ意味を学べば良い、とか、
意味を学んでから歌えば良く分かる、と言われることがある。
それはその通りだし、歌詞を学ぶのは大事なのだが、
そもそも耳にした時点で意味が分からず、
しかも興味を持たなかったら
「学んで知る」ということからはじき出される。
例えるなら、初音ミクなどのようなボカロを知らない世代の人に、
ボカロ一緒に歌おうよ、と誘っても、
「わたしはちょっと」となるケースが多いと思われるが、これと同じ感覚かも。
私自身は、古い歌詞に親しみを覚える世代ではあるが、
「アマツマシミズ」って?と青年から問われて、
讃美歌の歌詞を「意味が理解できない呪文」にしてしまわないようにしたいなあ、
ということを考えさせられた。
(2022年7月23日)